サッカーのリフティング中に、ボールの周りを足で一周する技がアラウンドザワールド(Around The World)です。
フリースタイルフットボールではATWと略されることも多く、日本では「大車輪」と呼ばれることもあります。
普通のリフティングから初めて挑戦する「技」としても有名で、アラウンドザワールドができるようになると一気にフリースタイルらしい見た目になります。
ただし、実際に挑戦すると、
- 足を回している途中でボールが落ちる
- ボールに足が引っかかる
- ボールが横へ飛んでしまう
- 足を一周させても次のリフティングにつながらない
- そもそもどうやって足を回せばいいかわからない
といったところで苦戦しやすい技です。
この記事では、アラウンドザワールドのやり方や成功させるコツ、できない原因、初心者向けの練習方法まで詳しく解説していきます。
アラウンドザワールド(大車輪)とは?
アラウンドザワールドとは、リフティングでボールを蹴り上げながら、同じ足をボールの周囲へ一周させる技です。
基本的な動きは、
- ボールを蹴り上げる
- 蹴った足をそのままボールの周囲へ回す
- ボールが落ちてくる前に足を一周させる
- 次のリフティングへつなげる
という流れです。
一見すると「ボールを蹴ってから足を一周させる技」に見えますが、実際には蹴り上げる動作と足を回し始める動作をほぼ同時に行うのが重要です。
ここを理解できるかどうかで、アラウンドザワールドの成功率は大きく変わります。
アラウンドザワールドのやり方
まずはアラウンドザワールドの基本的なやり方を確認しておきましょう。ただし、アラウンドザワールドの技をやる時のリフティングは、つま先を使う「ちょんちょんリフティング」で行うため、注意が必要です。
ちょんちょんリフティングがまだできていない人は、こちらの記事も確認してみてください。
関連記事:小学生でもできるちょんちょんリフティングのコツ!当てる場所や効果について
STEP1:ボールを蹴り上げる
通常のリフティングから、アラウンドザワールドを行う足でボールを蹴ります。
このとき、ただ真上へ蹴るのではなく、足を回し始めやすい位置へボールの中心からわずかにずらしてタッチするのがポイントです。
STEP2:蹴るのと同時に足を回し始める
ボールが完全に足から離れてから足を回し始めると、落下までの時間が足りなくなります。
ボールを蹴り上げる動きから、そのまま円を描くように足を移動させます。
STEP3:股関節から足を持ち上げる
膝から下だけを動かすのではなく、股関節から足全体を持ち上げます。
ボールの上側まで足を運べる高さを作りましょう。
STEP4:膝を曲げてボールをまたぐ
足を回す途中では、膝を自然に曲げてコンパクトにします。
足を伸ばしたまま回すよりも半径が小さくなり、素早く一周しやすくなります。
STEP5:ボールより先に足を下へ戻す
ボールの周囲を一周したら、ボールが地面へ落ちるより先に足を下へ戻します。
その後、通常のリフティングにつなげられればアラウンドザワールド成功です。
アラウンドザワールド(大車輪)のコツ
ここからは、アラウンドザワールドを成功させるために特に重要なポイントを紹介します。
大きく分けると、次の4つです。
1.蹴りながら回す
アラウンドザワールドで最大のポイントとなるのが、「蹴りながら回す」ことです。
似た技に、ボールを蹴ってから足をまたぐ「レッグオーバー」があります。
一方、アラウンドザワールドではボールをある程度の高さまで蹴り上げるのと同時に、足を回す動作へ入ります。
「蹴る→足を回す」と完全に2つの動作へ分けてしまうとタイムラグが生まれ、足が一周する前にボールが落ちてきます。
ボールを蹴った瞬間には、すでに足を横方向へ動かし始めているくらいのイメージで行うと成功しやすくなります。
ただし、蹴りながら足を回そうとしてボールのど真ん中を蹴ると、足がボールへ引っかかりやすくなります。
そこで、ボールの中心からほんの少しだけ横へずらした位置を蹴るのがポイントです。
少しずらすことで、そのまま足を横方向へ動かしながらボールを上げられます。
最初は中心から外しすぎてボールが横や前へ飛んでしまうこともあると思います。
何度も挑戦しながらタッチする位置を少しずつ調整すると、自分に合った感覚がつかめてきます。
2.股関節から回す
ボールを上げる感覚ができてきたら、次は足の回し方を意識してみましょう。
アラウンドザワールドでは、膝から下だけを振り回すのではなく、股関節から足全体をしっかり持ち上げることが重要です。
股関節から動かすことで足の可動域が広がり、ボールの上まで足を運びやすくなります。
「横へ回す」というより、最初は膝を上へ持ち上げてからボールの上を越えるイメージを持つとやりやすいです。
3.膝を折りたたんで回す
股関節から足を持ち上げることができたら、膝も自然に曲げてみましょう。
個人差はありますが、膝が90〜100度程度に曲がるくらいを目安にすると、足をコンパクトに回しやすくなります。
足を伸ばしたまま大きな円を描くと、ボールの周囲を一周するまでに時間がかかります。
膝を折りたためば、回転する半径を小さくできるため、同じ時間でも足を速く一周させられます。
実際の動きを動画で確認すると、ボールの上を越えるタイミングで膝が大きく曲がっていることがわかりやすいと思います。
4.身体が後ろにいかないようにする
リフティング中に足を高く上げようとすると、その反動で上半身が後ろへ傾いてしまうことがあります。
身体が後ろへ倒れると、ボールも前へ逃げやすくなり、その後のリフティングにもつなげにくくなります。
足を回すタイミングで、ボールを少し上から覗き込むようにしながら、背中をわずかに丸めるのがポイントです。
頭と上半身がボールの上へ残るように意識すると、身体が後ろへ逃げにくくなります。
アラウンドザワールドができない原因
アラウンドザワールドがなかなかできない場合は、「失敗した」という結果だけでなく、どの段階で失敗しているのかを確認してみましょう。
足を回し終わる前にボールが落ちる
最も多い原因は、足を回し始めるタイミングが遅いことです。
ボールを蹴ってから足を回そうとしている場合は、「蹴りながら回す」動きへ変更してみましょう。
また、ボールを低く上げすぎている場合も時間が足りなくなるため、練習初期は少し高めに上げても問題ありません。
足がボールに引っかかる
ボールの中心を真っすぐ蹴りすぎている可能性があります。
足を回す方向へ少しだけタッチ位置をずらし、蹴り上げる動作から円を描く動作へ滑らかにつなげてみてください。ここはかなり繊細なタッチとなるため、アラウンドザワールドをやるうえで壁に当たりやすいです。
ボールが横に飛んでしまう
逆にタッチ位置を横へずらしすぎている可能性があります。
「中心から少しだけ」がポイントなので、大きく外側を蹴る必要はありません。
ボールが大きく横へ流れる場合は、少しずつ中心寄りへタッチ位置を戻しましょう。
足がボールの上まで上がらない
膝から下だけで足を回そうとしている可能性があります。
まずはボールを使わず、股関節から膝を高く上げる動きを練習してみてください。
成功しても次のリフティングができない
足を一周させることだけに集中して、ボールが身体から離れてしまっている可能性があります。
アラウンドザワールドを成功させるだけなら足を一周できればよいですが、きれいな技にするなら終了後に通常のリフティングへ戻れる位置へボールを残すことも大切です。
初心者向け|アラウンドザワールドの練習方法
いきなりリフティング中からアラウンドザワールドを成功させようとすると難しいため、動きを分解して練習するのがおすすめです。
STEP1:ボールなしで足を一周させる
最初はボールを使わず、股関節を上げて膝を曲げながら円を描く動きを繰り返します。
できるだけコンパクトに一周する感覚を覚えましょう。
STEP2:手から落としたボールで練習する
次は手からボールを落とし、軽く蹴り上げながら足を回します。
この段階では、その後リフティングを続ける必要はありません。
まず「蹴りながら足を一周できる」ことを目標にしましょう。
STEP3:ワンバウンドから挑戦する
ボールをワンバウンドさせ、タイミングを合わせてアラウンドザワールドを行います。
ボールの動きを読みやすいので、リフティングから行うより練習しやすくなります。
STEP4:1回リフティングしてから行う
自分でボールを蹴り上げ、そのままアラウンドザワールドへ入ります。
ここで「蹴りながら回す」感覚を身につけていきます。
STEP5:通常のリフティングからつなげる
最後は数回リフティングを行い、自分がやりやすいタイミングでアラウンドザワールドへ入ります。
成功後もそのままリフティングを続けられれば完成です。
アラウンドザワールドはリフティング何回できれば挑戦できる?
アラウンドザワールドを始めるのに、「リフティングが○回できなければならない」という決まりはありません。
手から落としたボールやワンバウンドからなら、普通のリフティングがまだ安定していなくても練習できます。
ただし、通常のリフティングからスムーズに技へ入りたい場合は、回数よりも、
- ボールを真上に上げられる
- 蹴る高さをある程度調整できる
- 左右へ大きくボールがずれない
- 10〜20回程度なら余裕を持って続けられる
といった状態になっていると練習しやすいでしょう。
リフティング自体がまだ安定しない場合は、アラウンドザワールドと並行して基本のタッチも練習するのがおすすめです。
アラウンドザワールドには内回し・外回しがある
アラウンドザワールドは、足を回す方向によって内回しと外回しに分けられます。
内回しのアラウンドザワールド
足を身体の外側から内側へ回して、ボールの周囲を一周する形です。
初めてアラウンドザワールドを練習する場合は、まず自分が動かしやすい方向から挑戦して問題ありません。
外回しのアラウンドザワールド
内回しとは逆方向へ足を動かします。
同じアラウンドザワールドでも、股関節の使い方やボールへのタッチ位置の感覚が少し変わります。
片方ができるようになったら、反対方向にも挑戦すると技の幅が広がります。
アラウンドザワールドとレッグオーバーの違い
アラウンドザワールドと見た目が似ている技にレッグオーバーがあります。
大きな違いは、足を回し始めるタイミングです。
| 比較 | アラウンドザワールド | レッグオーバー |
|---|---|---|
| 足を回すタイミング | ボールを蹴りながら回す | ボールを蹴り上げてから回す |
| 主な特徴 | 蹴った足でボールを一周する | 浮いたボールを足でまたぐ |
| ポイント | タッチと回転を一体化する | ボールの高さを利用してまたぐ |
アラウンドザワールドを練習するときに「蹴ってからまたぐ」動きになってしまう人は、レッグオーバーに近い動きになっている可能性があります。
アラウンドザワールドでは、ボールを蹴る瞬間から足の円運動が始まっていることを意識してみてください。
アラウンドザワールドとクロスオーバーの違い
アラウンドザワールドと並ぶ初心者向けの代表技が、クロスオーバーです。
| 比較 | アラウンドザワールド | クロスオーバー |
|---|---|---|
| 基本動作 | 蹴った足でボールを一周する | 片足でまたぎ、反対の足で蹴る |
| 主に使う足 | 1本の足で一周 | 両足 |
| 重要なポイント | 蹴りながら回す | ジャンプとキックのタイミング |
| 難易度 | 初心者向けだがタイミングが重要 | 初心者でも挑戦しやすい |
クロスオーバーについては、リフティングのクロスオーバーのやり方・コツで詳しく解説しています。
アラウンドザワールドをきれいに見せるコツ
アラウンドザワールドは成功するだけでなく、足の回し方によって見た目も大きく変わります。
足を大きく回しすぎない
大きな円を描こうとすると時間がかかり、動きも重く見えます。
ボールのすぐ外側を通るように、できるだけコンパクトに一周するとスムーズです。
ボールを高く上げすぎない
練習初期は少し高めにボールを上げても構いませんが、慣れてきたら必要以上に高く上げないようにします。
普段のリフティングに近い高さで行えると、技の前後が自然につながります。
技の前後でリズムを変えない
アラウンドザワールドへ入る瞬間だけ大きく構えると、技が途切れて見えます。
通常のリフティングと同じリズムの中で足を一周させられると、フリースタイルらしい滑らかな動きになります。
アラウンドザワールドを覚えたら次は何を練習する?
アラウンドザワールドを安定して成功できるようになると、さまざまなフリースタイル技へ発展できます。
- 反対方向のアラウンドザワールド
- 逆足のアラウンドザワールド
- クロスオーバー
- レッグオーバー
- ミラージュ
- ディムウォーク
特にクロスオーバーとアラウンドザワールドの両方を覚えると、技を組み合わせたコンボにも挑戦しやすくなります。
アラウンドザワールドに関するよくある質問
リフティングで足を回す技の名前は?
代表的なのがアラウンドザワールドです。ボールを蹴り上げながら、蹴った足をボールの周囲へ一周させます。フリースタイルフットボールでは「ATW」と略されます。
アラウンドザワールドは大車輪と同じ?
アラウンドザワールドは、日本では「大車輪」と呼ばれることもあります。フリースタイルフットボールでは「Around The World」または「ATW」という名称が一般的です。
アラウンドザワールドの一番のコツは?
最も重要なのは、ボールを蹴ってから足を回すのではなく、蹴りながら足を回し始めることです。ボールの中心からほんの少し横へずらしてタッチすると、回す動作へつなげやすくなります。
アラウンドザワールドでボールに足が当たるのはなぜ?
ボールの中心を蹴りすぎている、足を回し始めるタイミングが遅い、股関節から十分に足を持ち上げられていない、といった原因が考えられます。
アラウンドザワールドは初心者でもできる?
できます。フリースタイルフットボールの中では基本技の一つです。最初はボールなしや手から落としたボールで練習し、ワンバウンド、1回リフティング、通常のリフティングと段階的に進めると習得しやすくなります。
アラウンドザワールドとクロスオーバーはどちらが難しい?
個人差があります。クロスオーバーはまたぐ足と蹴る足を分けられる一方、アラウンドザワールドは同じ足でボールを蹴り、そのまま一周させるタイミングが必要です。両方とも初心者が最初に挑戦しやすい代表的な技です。
クロスオーバーはちょんちょんリフティングでなくてもできるので、その観点ではクロスオーバーのほうが簡単かもしれません。
まとめ|アラウンドザワールドは「蹴りながら回す」のが最大のコツ
アラウンドザワールドは、リフティング中にボールを蹴り上げ、蹴った足をそのままボールの周囲へ一周させるフリースタイルフットボールの基本技です。
成功させるためには、特に次の4つを意識してみてください。
- ボールを蹴りながら足を回し始める
- 股関節から足を持ち上げる
- 膝を折りたたんでコンパクトに回す
- 身体が後ろへ倒れないようにする
中でも一番重要なのは、「蹴る」と「回す」を別々の動作にしないことです。
最初はボールが横へ飛んだり、足へぶつかったりしても問題ありません。
タッチする位置や足を回し始めるタイミングを少しずつ調整し、自分に合った感覚を見つけていきましょう。
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